81paperEHIME EDITION

展示されている作品は愛媛県砥部町出身で、フィンランド在住のテキスタイルデザイナー・石本藤雄氏の作品を中心に、会期ごとに石本さんとゆかりある作家や、地元の若手作家の作品が並びます。

人気ライフスタイルブランド「Marimekko（マリメッコ）」のデザインなどを手がけた石本氏は、1983年にレスコー賞(アメリカ)、1994年にカイ･フランク賞(フィンランド)、他に旭日小授章（日本）など世界で数々の賞を受賞しています。

現在はフィンランドの製陶所「ARABIA（アラビア）」のアーティストとして制作に取り組み、北欧のデザインと和を融合させた日本人陶芸家としても著名です。

石本氏は「MUSTAKIVI」のプロデュースに携わっていますが、フィンランドや愛媛のこと、若手作家のことなどを大切に考え、お店では「ローカルから上質なライフスタイルを発信する場」として、総合的な魅力発信がされています。

１階の茶房は北欧インテリアでくつろぎながら、窓越しに松山城の石垣を眺められる特別な空間です。

テーブルは石本氏がフィンランドの自宅で使用しているものを模作したもので、チェアはフィンランドの家具メーカー「アルテック」のAlvar AaltoデザインNo.69に、石本氏がシベリアの針葉樹林をイメージしてデザインした「TAIGA(草原)」の座面を張ったオリジナルのものを使用しています。

美味しいお茶や甘味は、愛媛の伝統工芸「砥部焼」の器でいただきます。愛媛の老舗「中野本舗」とコラボしたお菓子などが印象的で、お店のコンセプトデザインにもなっている花形の「おはじき」を象った、愛らしい和菓子が人気。

８種の愛媛産のお茶の中から選べる「お茶・日替わりひとくち菓子セット」（700円・税別）や、餡＋抹茶ラテ（630円・税別）など、思わず写真を撮りたくなるようなメニューが並びます。茶筌でたてたお抹茶も本格的な味わいで美味しい。

さりげなくあるお冷のコップまで、石本氏が自宅で愛用しているフィンランドのメーカーのものを採用するなど、細部までこだわりが見受けられます。

ショップではオリジナルグッズも購入できます。地元の老舗菓子店とコラボした、羊羹やお茶はシンプルながらビビットなパッケージ。組み合わせるととても可愛くてお土産に喜ばれそうです。

砥部焼の窯元とコラボした焼き物も人気。オリジナルのカップや平皿はシンプルなフォルムで、和食にも洋食、エスニックなど幅広いジャンルのお料理を美味しく、美しく見せてくれます。こちらは2,200円～購入できます。

また、ぽってりした５色の花形が愛らしいブローチは女子にオススメ。世代を選ばず、どんなシーンにも使えるので母娘で共用にしたり、ずっと愛用できそうです。

他にもハンカチやポストカードなど、気軽に買えるアイテムもあります。石本氏の作品は、日本ならではの自然や四季の美と北欧の洗練されたデザインが調和した、心和む風合いが印象的。そのベースには、生まれ育った愛媛の草木や花、生き物などの原風景があると言われています。

洗練されているけど、不思議と心和むような愛らしいアートが散りばめられた「MUSTAKIVI」で、心ときめく時間を過ごしてみてはいかがでしょう。